祭りイベント名」:檜枝岐歌舞伎
県名:福島県
エリア名:檜枝岐村

270年以上の歴史を誇る、奉納のための歌舞伎

檜枝岐村は、福島、群馬、新潟、栃木の4つの県にまたがる、日本有数の高層湿原「尾瀬国立公園」。福島県側からの玄関口として知られています。豊かな自然に恵まれたこの村で、江戸時代から絶え間なく続いているのが「檜枝岐歌舞伎」。祭りの際、神様に捧げる〝奉納歌舞伎〟として村人たちを楽しませてきました。いつから始められたものかははっきりしませんが、現存している資料の中に270年前に購入された浄瑠璃本が残っていることから、270年以上の歴史があると考えられています。

本格的な歌舞伎、実はすべて村人の手作り

檜枝岐歌舞伎は、出演者から裏方まで、すべてを村の人たちが担っており、親から子へ、子から孫へと代々受け継がれてきた伝統芸能です。演目は全部で11題あり、芸の技術はもちろんのこと、精神や想いも継承。現代まで引き継がれている貴重な農民芸能、農村歌舞伎として注目を集めるとともに、素人とは思えないほどの舞台美術や演技が高く評価され、上演の際は多くの観客が村を訪れます。福島県の重要無形民俗文化財にも指定されています。

村人たちの想いによって建てられた「舞殿」

歌舞伎が演じられる舞台は、趣ある茅葺き屋根と木造兜造り。地元では「舞殿」と呼ばれており、国の重要有形民俗文化財に指定されています。歌舞伎はもともと地元の神様へ奉納するために上演されてきました。舞台は神社に向かって建てられており、神社へ続く坂の石段が自然の観覧席となっています。実はこの舞台、1893年の大火で一度焼失し、1897年に再建されたもの。全村火災という多大な被害にあったのですが、貧しい暮らしの中で村民たちが力を合わせて作り上げたと考えられます。神社の境内ということもあり、パワースポットともいわれています。

歌舞伎の世界へ引き込まれる室外での鑑賞

歌舞伎の上演が始まるのは、夕暮れ時。夕闇が深まる中、自然に囲まれた神々しい気を感じながら鑑賞します。辺りが闇に覆われると、舞台だけが浮かび上がるように見え、歌舞伎の世界に吸い込まれていくようです。昔の人たちもこのように外で歌舞伎を鑑賞していたことを思うと、ちょっとしたタイムトリップをした気分。席は先着順で、激しい雨でなければ雨天でも上演されます。5月と8月の祭礼のほか、9月に観光客向けの公演が設けられています。

より深く檜枝岐歌舞伎を知るための伝承館

村には、村民や観光客に檜枝岐歌舞伎への理解を深めてもらい、貴重な資料などを残すために造られた檜枝岐歌舞伎伝承館「千葉之家」があります。千葉之家という名は、これまでこの歌舞伎を保存継承してきた団体「千葉之家花駒座」へ敬意を表して付けられました。館内には、演目の解説パネルや衣装、小道具などが展示されています。代々受け継がれてきたものもたくさんあり、檜枝岐歌舞伎の素晴らしさをあらためて知ることができます。

祭りイベント名 檜枝岐歌舞伎
開催日時 5月12日、8月18日、9月第1土曜
開催場所 檜枝岐村
電話番号 0241‐75‐2432(尾瀬檜枝岐温泉観光協会)
アクセス 東武鉄道会津高原尾瀬口駅から会津バスで約70分、尾瀬檜枝岐温泉下車すぐ
URL http://www.oze-info.jp/