施設名:岩鋳鉄器館
県名:岩手県
エリア名:盛岡市

南部鉄器の魅力を体感できるテーマパーク型工場

岩手の特産品である南部鉄器は、400年の歴史を持つ伝統工芸品。茶道に造詣の深かった南部盛岡藩の藩主が、京都から釜師を招いて茶の湯釜を作らせたことに始まり、産業として発展したといわれます。

JR盛岡駅から車で約15分の郊外にある「岩鋳鉄器館」は、1902年創業の南部鉄器の老舗・岩鋳が運営するテーマパーク型工場。職人の作業風景を見学できる工房と、南部鉄器アイテムがそろうショップを併設しています。岩鋳が製造する南部鉄器はカラフルなアイテムも数多く、フランスやドイツ、アメリカなど約20ヶ国以上に輸出されています。

迫力あふれる南部鉄器の製造風景を見学

館内の奥にある工房では、伝統工芸士の資格を持つ職人が手作業で南部鉄器を製造する光景を見学できます。ひとつの鉄瓶を作るには68もの工程があり、完成するまで約3週間もかかるそう。訪れる日によって見学できる工程は異なりますが、見どころのひとつは、液状に溶かした鉄を型に流し込む作業。鉄の温度は1400~1500℃にもなり、炎のように熱くまぶしい鉄を操る職人技は迫力満点です。

職人たちの繊細な手作業を間近に眺める

鉄瓶に着色する工程も見どころ。鉄瓶を約250℃に加熱し、表面に刷毛で漆を焼き付けます。さらに約100~150℃の温度で、「おはぐろ」や「茶汁」と呼ばれる液体をむらにならないよう丁寧に刷き付けます。
そのほかにも、砂や粘土で鋳型を作る工程や、鋳型が乾かないうちに細やかな突起を棒で等間隔に捺し、文様を作り上げる工程などがあり、集中して作業する職人たちの姿に目は釘付けになることでしょう。

キッチンやリビングになじむ南部鉄器アイテムがたくさん

ショップスペースには、昔ながらの鉄瓶はもちろん、現代の暮らしに寄り添うカラフルなキッチングッズや雑貨などの南部鉄器アイテムが勢ぞろい。IH調理器に対応したアイテムもあり、普段使いにぴったりです。

鉄瓶で沸かしたお湯はとてもまろやかで、鉄分補給になります。もう少し小さなサイズがお好みなら、お茶を淹れる急須がおすすめ。南部鉄器の急須は保温性にすぐれ、茶葉の味と香りをじっくりと抽出してくれます。
そのほか、風鈴やペーパーウェイト、キャンドルスタンドなどの雑貨も、インテリアのワンポイントやプレゼントにぴったりです。

施設名 岩鋳鉄器館
所在地 岩手県盛岡市南仙北2-23-9
電話番号 019-635-2505
開館時間 8:30~17:30
休館日 火曜、12月31日・1月1日
料金 無料
アクセス JR盛岡駅からタクシーで15分
URL http://iwachu.co.jp/museum/