【美術館】屋内と屋外の両方で現代アートが楽しめる「十和田市現代美術館」(青森)
施設名:十和田市現代美術館
県名:青森県
エリア名:十和田市
チェ・ジョンファ《フラワー・ホース》 撮影:小山田邦哉
世界中からアートに敏感な人が集まるスポット
市街の目抜き通りがきれいに整備された十和田市は、春は桜の名所としてにぎわう街です。そんな景観のよい十和田市にある「十和田市現代美術館」は、2018年に開館からちょうど10年を迎えました。
こちらでは、「アートのための家」をコンセプトに、国内外で活躍する33組の作家の作品38点を常設展示。美術館の各展示スペースはあえて建物を分散して配置し、それらをガラスの廊下で結んでいます。こうすることにより、来館者は屋内空間と屋外空間のアートを同時に体験できるのです。
ロン・ミュエク《スタンディング・ウーマン》 撮影:小山田邦哉
五感を刺激する現代アート作品に感動
美術館の入り口付近に立つ、極彩色の大きな馬は、チョ・ジョンファによる《フラワー・ホース》。十和田市は古くから馬の産地として知られることもあり、馬をモチーフとしたアート作品はこの場所にうってつけ。その高さは5.5メートルにもなります。
館内にもいくつか代表的な作品があります。高さ4メートルにもなる、ロン・ミュエクの《スタンディング・ウーマン》。大きな年老いた女性の像は、皮膚に刻まれた皺や白髪交じりの髪、透き通った肌を通る血管など、細部までリアルに再現されています。
アナ・ラウラ・アラエズ《光の橋》 (C) Mami Iwasaki
次にどんなアートが現れるか、ドキドキの鑑賞
美術館では、個別の展示室のほかにも、屋上や中庭、階段、エレベーターの中など、敷地内のあらゆる場所に小さなアート作品が展示されており、来館者を飽きさせない工夫がなされています。こうしたサプライズが、「次にどんな作品があるのだろう?」と、見る者を楽しませてくれます。ゆっくりとアート鑑賞を楽しんだあとは、館内にあるカフェ&ショップ「cube」で、ゆっくりとくつろぐのもよいでしょう。
草間彌生 《愛はとこしえ十和田でうたう》 撮影:小山田邦哉
十和田市街に点在する遊び心いっぱいの屋外アート
官庁街通りを挟んだ美術館の前には「アート広場」があり、無料でアート作品を鑑賞できます。
国内外のアーティストの作品が点在するなかで特に目を引くのは、現代アートの巨匠・草間彌生の作品《愛はとこしえ十和田でうたう》。カボチャや少女、犬、キノコなど8点の彫刻作品からなり、それらすべてが草間彌生のシンボルである色鮮やかな水玉模様で彩られています。いきいきとした世界観は不思議と日常風景に溶け、屋外アートのシンボル的存在になっています。
施設名 十和田市現代美術館
所在地 青森県十和田市西二番町10-9
電話番号 0176-20-1127
開館時間 9:00~16:30(閉館17:00)
休館日 月曜(祝日の場合は翌日休)
料金 企画展+常設展大人1200円、高校生以下無料
アクセス アクセス JR七戸十和田駅から十和田観光電鉄バス十和田市中央行きで35分、十和田市現代美術館前下車すぐ
URL http://towadaartcenter.com/