宿名:会津東山温泉 向瀧
県名:福島県
エリア名:会津若松市

四季折々の美しさを見せる回遊式庭園が魅力の宿

「会津東山温泉 向瀧」は、かつて会津藩指定の保養所だったという老舗旅館。現在の姿は昭和初期まで増改築を重ねた建造物で、国の登録有形文化財に指定されています。山の傾斜地を生かし、草木や滝などが重なり合うように配された回遊式庭園は見どころのひとつ。庭園を囲むように造られた宿の廊下を歩くと、目の前に清らかな水が流れ、鯉が泳ぐ様子も眺められます。温泉はすべて源泉かけ流しで、藩政時代から使われている「きつねの湯」は風情満点。会津の米や野菜をふんだんに使った郷土料理の数々も絶品です。

日本の伝統建築の粋を集めた数寄屋造りの木造旅館

鶴ヶ城が堂々とそびえる城下町・会津若松市の東部に位置する東山温泉。向瀧は、入り口に橋が架かり千鳥破風(ちどりはふ)の屋根をもつ、格調高いたたずまいの木造旅館です。回遊式庭園を取り囲むように建てられた昭和初期の数寄屋造りは、国の登録有形文化財に指定されている立派な建物。池に張り出した廊下や約15mもある軒桁、大広間の桐の柾目一枚板を使った格天井など、細部にわたって施された細工にも注目です。

会津藩士御用達の湯治場でゆっくりと疲れを癒す

館内の浴室はすべて源泉かけ流し。特に藩政時代から続く「きつねの湯」は、動力を一切使わない自然湧出で、新鮮な自家源泉があふれています。藩士たちも傷を癒した名湯に浸かりながら、激動の幕末の歴史に思いを馳せるのも一興です。ほかにも、開放的な窓から大自然を眺めて露天風呂気分が味わえる「さるの湯」、家族に人気の無料貸切家族風呂「蔦の湯」「瓢(ふくべ)の湯」「鈴の湯」があります。お湯は疲労回復にもよいとされる硫酸塩泉。24時間入浴可能なので、のんびり湯めぐりするのもおすすめです。

会津の食材を使い真心を込めて作る素朴な味わいの郷土料理

山々に囲まれ、猪苗代湖の豊かな水源が潤す会津の土地には、昔から独特の食文化が受け継がれてきました。向瀧では、会津の風土が育んだ素材を生かした、ほかではなかなか味わえない料理の数々が並びます。なかでも、会津藩が養殖を奨励した鯉を使った「鯉の甘煮」はこの宿自慢の一品。骨までやわらかく、味がしっかり染み込んでいます。旬の味覚を手間暇かけて調理した料理の数々は、化学調味料や人工保存料などは一切不使用。天然のだしと素材の持ち味を生かした料理は、心も体も元気にしてくれます。

宮大工の繊細な技が光る、すべて異なる造りの客室

江戸時代中期からあったという向瀧。現在の建物は昭和初期まで増改築を重ねたものですが、会津名産の桐材を使うなど、随所に見どころがあります。全24室ある客室はすべて異なった造りで、風通しと採光のための欄間に施された、変化に富んだデザインも必見。室内はほのかな明るさになるよう設計されていて、落ち着きのある上質な和の空間となっています。古き良き日本の風情を残す宿を訪れ、会津の四季を楽しんではいかがでしょう。

施設名 会津東山温泉 向瀧
所在地 福島県会津若松市東山町大字湯本字川向200
電話番号 0242-27-7501
アクセス JR会津若松駅から車で15分、JR郡山駅から車で1時間15分
URL https://www.mukaitaki.com/